母子感染を防ぐ「キシリトール」最新の研究発表!!

けやき通り歯科・矯正歯科

2010年03月02日 10:00

予防歯科矯正・ インプラントに燃える医療法人 熊本けやき通り歯科医院ブロエモンです。

今日は、院長ブログを紹介します〜!!

熊本けやき通り歯科医院 院長の西村です。

先日、私が理事をさせていただいている、日本フィンランドむし歯予防研究会の講演会に参加してきました。

東京千代田区星陵会館で行われたこの講演は、このキシリトール研究が、世界で権威のもっともある歯科医学雑誌JDRjournal of dental researchに掲載された記念講演です。



日本全国から予防歯科に熱心な歯科衛生士さん230名と、歯科医師70名が参加されていました。

キシリトールの最新の研究の発表です。岡山大学中井先生が、日本で産婦人科医院とタイアップして行われました。





左端はキシリトールの日本での認可の功労者鈴木章教授、真ん中が中井先生、右端は私です。

キシリトールは虫歯予防に効果的なことが知られています。これは、ミュータンス菌の悪玉菌を善玉菌に変える効果があるからです。

悪玉ミュータンス菌を沢山持っている人はむし歯になりやすく、親子間で感染しやすいのです。とくに母親から。

キシリトールを妊娠期から、お母さんが食べることで、この母子感染を防ぐ、あるいは遅らせることができるのか?、ひいては子供さんのむし歯を防ぐことができるのか?という研究が、今回のテーマです。

過去のフィンランド、スウェーデン、アメリカでのキシリトール研究との比較をまじえ、今回の研究結果でわかったことをわかりやすく教えて頂きました。

妊娠期という、子供さんの歯の健康をつくる大事な時期に、実際に歯科医院に受診している割合はわずか1割。その中で治療でなく予防処置を受けている方はなんと、その3割程度。

今回わかったことですが、妊娠期に歯周病が進行しやすかったり、子供さんの虫歯予防に非常に有効な期間なのに、予防のために歯科医院を受診されている方は、妊婦のわずか3%だったということです。

そこで考えなくてはいけないのは、65歳以上の日本人の3割は一本も歯がなく、先進国のなかで実は、かなり歯を失うのがはやい人種だということです。

大きな理由のひとつに、日本人は予防処置を受けるために歯科医院を受診される方が少ないこと。つまり、痛みがでたり、歯が悪くなってから歯科医院を受診される方が多いということが示唆されています。

妊娠期に、予防処置を受けることは、ご自身の健康のためだけでなく、お子様の歯の健康につながることがわかって来ているのですが・・

これでは、先進国の中で歯を失うのがはやい日本人から脱却するのは難しいです。

子供さんの歯をむし歯から守るために、妊娠期から予防処置を受けていただいたり、キシリトールを使うことで、こんなに効果があるということを、もっと多くの方に伝えて行きたいと思います。

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